ミュージック・ヒストリオグラフィー
ミュージック・ヒストリオグラフィー ~どうしてこうなった?音楽の歴史~
松本 直美
2023年5月30日 ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス出版
[目次]
■はじめに
■パートI:音楽史、この珍妙なるもの――「肖像画」と「伝記」と「年表」のお話
▼プレリュード
▼第1章 音楽家の肖像画
なぜ音楽室には作曲家の肖像画があるの?/嘘とまことの肖像画/拍車をかけたセレブカルチャー
▼第2章 音楽家の伝記
逸話の裏側を追って/作品が書かれた背景にまつわる逸話/作曲家の「人となり」を示す逸話/逸話から何が読み取れるのか?/伝記に何を期待するのか?
▼第3章 音楽史年表
年表はなんの役に立つ?/始まりは唐突に/時代区分の不揃いな長さ/タイムマシーンと歴史主義/クラシックな時代から伝わるクラシックな様式のクラシック音楽/ちっともロマンチックではないロマン派/「古典派」も「ロマン派」も同じに聞こえるんだけど?/内部分裂する「橋渡し」作曲家たち/是か非か? 時代区分問題/年表に現れるもの、現れないもの/ヒットチャートを駆け抜けたお坊さんのお経
■パートII:音楽史、その歴史を探る――「音楽史の今昔」と「名曲神話」を追って
▼プレリュード
▼第4章 音楽史の今昔(前編)
歴史から消えた11日間/音楽の歴史、はじめの一歩/奇想的音楽史/はじめての音楽通史
▼第5章 音楽史の今昔(後編)
マルティーニ神父の大いなる挫折/「科学的な」音楽史と倫理観の狭間で/嘘とジョークの音楽史/変遷する時代区分
▼第6章 名曲神話(前編)
卵が先か、鶏が先か?/「鼻くそ大佐」と「ヒットラーはタマ一つ」は「名曲」なのか?/教養として聴かねばなら ない「名曲」?/鑑賞曲として選ばれた「名曲」?
▼第7章 名曲神話(後編)
ゲロゲロ言わないカノン/「名曲」成立のプロセス/「入れ替わり立ち替わる」偉大な作曲家/「名曲」の再検証
■パートIII:音楽史の明日を考える――視座の変化と共に更新される音楽史
▼プレリュード
▼第8章 音楽を解釈するということ
解釈とその限界/風に吹かれる「よろめき」/「無」を聴く/音楽と乳牛
▼第9章 音楽史が教えてくれること(前編)
理系か、文系か? 音楽学の歴史/楽譜を作る/失われた音を求めて
▼第10章 音楽史が教えてくれること(後編)
聞くことと聴くことの歴史/歴史と共に演奏する
▼第11章 変わりゆく音楽史
日本人が西洋音楽をするということ/拡がる「登場人物」/音楽史とジェンダー/人種問題を超えるために
▼第12章 音楽史の将来
第3次産業革命後の音楽/グローバリゼーションの中の音楽/商品としての音楽/おわりに
0コメント